褒められてその気になるタイプ
私は子供の頃、読書感想文を書くのが苦手でした。
夏休み、冬休みには必ずと言っていいほど読書感想文の宿題が出されます。
子供の頃も今も本を読むのは好きです。しかし、その感想を文章にするとなるとどうしてもマス目が埋まらないのです。
ですから私の書く感想文の殆どは、ストーリーのあらすじになってしまいます。
感想は最後の2行くらいのもので、締めくくりは大体こんな感じで終わります。
『とても面白かったです』
『心に残りました』
『すごいと思いました』
いつもこんな感じなので、国語が得意な母によく直されたものです。
父は絵や工作が得意でした。
長期の休みには決まって出される自由研究の課題は、父が積極的に手伝ってくれました。
自由研究と言っても研究だけでなく、絵や工作もOKだったので、父と一緒に取り組んだものを始業式に提出しました。
あの頃一緒に作った作品はもう残ってはいませんが、毎回先生に褒められるほど渾身の力作でした。
各学年クラスごと先生に選ばれた上手な作品は別の教室に集められてしばらくの間展示されるのですが、毎回私の絵や工作が選ばれるので同級生からは一目置かれるわけです(笑)
そうして「Mちゃんって絵が上手だねー」と褒められているうちに、『私って絵が上手いんだ』いう自己暗示にかかり、絵を描くことや何かを作ることが好きになりました。
単純です……。
しかしそうしているうちに、小学校6年生の時にひとりで描いた風景画が展覧会で金賞を取ったのです。
自己暗示なのか、褒められて伸びるタイプなのか、好きこそ物の上手なれなのか、下手の横好きなのか。
とにかくそうして親に手伝ってもらって取り組んだ宿題も、何だかんだちゃんと身になっていたのだなぁと。
そんな私も親になり、娘が小学生になると夏休みや冬休みには自由研究や読書感想文の宿題が出されました。
待ってました!お任せあれ 🎵
なにせ小学生の作品ですから、さじ加減が難しいですよ。(とハードルを下げる)
自分が小学生の頃に母と一緒に書いた作文や、父と取り組んだ絵や工作。
そうして出来上がったものは手伝ってもらった箇所の方が多いにも関わらず、ちゃんと私の中で成長し自信をくれました。
娘と一緒に作った作品のいくつかは十数年経った今でもこうして残してあります。
娘もいつか結婚して子供ができた時、これを思い出して子供と一緒に絵を描いたり工作をする日が来るのかなぁとしみじみと考えてしまいました。
最後まで読んでいただき、いつもありがとうございます😊